2011年3月10日木曜日
ジョン・マッカスカーのUNDER ONE SKY
少しずつ、わずかですが、あったかくなってきました。日差しはもう春! また風は冷たいけど。
今日はジョン・マッカスカーのことを改めて紹介しましょう。以前の来日は確かエディ・リーダーのバックバンドだったので、きちんとプロフィールが紹介されるのは今回の来日が初めてかも。とにかくジョン抜きでは現在のスコットランド音楽シーンは語れないというほどの重要人物なのです。なんといっても活動の幅がひろい。昨年は確かマーク・ノップラーのツアーで大忙しだったし。とにかくジャンルの枠を飛び越え、その活躍には驚くばかりなのです。
ジョン・マッカスカーはアイリッシュ系のファミリーのもと、スコットランドで生まれ、7歳の時からフィドルを弾き始めました。天才少年として早くも才能を開花させたジョンは17歳で名門バトルフィールド・バンドに迎えられ、同バンドには11年在籍することになります。そりゃもう、その頃からジョンの存在は「重鎮バンドに天才少年加入!」ということで、相当な話題になっていました。バンドを離れてからは、ボニー・レイットやポール・ウェラー、ティーンエイジ・ファンクラブ等のレコーディングやツアーに参加するようになります。これは、もうフォーク/伝統音楽のエリアじゃないですね!
そしてエディ・リーダー、クリス・ドレヴァー、ケイト・ラズビィ、ハイディ・タルボットなどトラッド界の重要アーティストの多くの作品をプロデュースするようになるわけですが、ジョンの作品の特徴に良質なのはもちろんなのですが、通常のフォークのアルバム以上の大ヒットにつながるところが本当にすごいと思います。良いだけじゃなくって、売れる。多くの人に聴いてもらえる。これってホント貴重です。
たとえばこの映像にあるように、フォークな曲を叙情的にアレンジするのはジョンの得意技! 多くのシンガーソングライターが彼に仕事を頼むのが分かるような気がする。歌っているのはアルビオン・バンドの、こちらも大御所のジョン・タムズ。曲はジョンが書いたようですね。そして、ちょっと伝統音楽に詳しい人なら、すぐ分かる、ものすごいメンバーが演奏しているのが映っていますが、まぁノーPAで、なんかとっても素朴な感じで良いですよね〜。
この曲はジョンの最近のプロジェクトで「UNDER ONE SKY」というアルバムに収録されています。これはイングランドのアーティストとスコットランドのアーティストと一緒に手を組もう!というコンセプト作品で、フィドラーのソロ作品というよりはイメージアルバムのような内容になってます。特にアイドルワイルドのロディ・ウォンブルロッドなんか、とってもいい味だしていますし、ブラーのグラハム・コクソンも大活躍。
ジョンについて、そしてこの「UNDER ONE SKY」について、更に詳しく知りたい方はこちらへ、どうぞ! 本当に来日が楽しみ!